空間のあるじ |
小学校の児童(演・Uncredit) |
おおざっぱでもないあらすじ(水田伸生監督/大石哲也脚本) |
壊滅した神戸の町で、早川勇作は目の前で両親を失った。
ナースの母は、激務の中で吐血して倒れた。
消防士の父は、救助中のバックドラフトに散った。
それから13年の歳月が過ぎていた…。
高輪の小学校。
避難・消火・救護・耐震…防災訓練は順調に進行していた。
着ぐるみ担当の勇作は、三馬鹿におちょくられていた。
三馬鹿の放水が直撃し、堪忍袋がぶっちぎれた勇作は、消火器片手に追い回す。
というわけで、校庭大爆笑のペナルティで勇作はロードに出る。
帰還した勇作は、沢木とともに特別救助隊選抜試験の結果を知らされる。
合格の朗報に、勇作自身が唖然とする。
盛り上がる署内だが、沢木の不合格で一気にお通夜ムード。
断念を口走る沢木を勇作は励ますのだが、落胆は隠せない。
扉の向こうでは、勇作と距離が開くだろう長峰が複雑な面持ちで盗み聞きしていた。
…彼女の心彼知らず…
勇作のライバルたちも、それぞれの指名を背負って特救を目指していた。
渋谷署の西村、浅草署の水城…
さらに救助機動部隊から大野隊長が教官に招聘されていた。
大野は勇作の顔写真を一瞥して、因縁を思い出していた。
避難・消火・救護・耐震…防災訓練は順調に進行していた。
着ぐるみ担当の勇作は、三馬鹿におちょくられていた。
三馬鹿の放水が直撃し、堪忍袋がぶっちぎれた勇作は、消火器片手に追い回す。
というわけで、校庭大爆笑のペナルティで勇作はロードに出る。
帰還した勇作は、沢木とともに特別救助隊選抜試験の結果を知らされる。
合格の朗報に、勇作自身が唖然とする。
盛り上がる署内だが、沢木の不合格で一気にお通夜ムード。
断念を口走る沢木を勇作は励ますのだが、落胆は隠せない。
扉の向こうでは、勇作と距離が開くだろう長峰が複雑な面持ちで盗み聞きしていた。
…彼女の心彼知らず…
勇作のライバルたちも、それぞれの指名を背負って特救を目指していた。
渋谷署の西村、浅草署の水城…
さらに救助機動部隊から大野隊長が教官に招聘されていた。
大野は勇作の顔写真を一瞥して、因縁を思い出していた。
両親の遺影に合掌し、勇作の初日が始まる。
特別救助隊――レスキュー隊は競争率6倍の狭き門だ。
その上を行く救助機動部隊――ハイパーレスキューへの道は果てしなく遠い。
勇作は西村を小隊長とする第3小隊に配属された。
さらに杉並署の榊と大森署の木村、そして水城の5人編成。
中越地震からの救助者が西村だとは勇作は知らなかったが、榊は知って挑発する。
現実には就業制限に引っかかって実現しない女性レスキューを目指す水城も目を引く。
木村もグランド集合の号令と同時に遅刻で飛び込み、やたらと個性的な第3小隊が目立つ。
大野の訓示から研修開始。
腕立て200・腹筋500、脱落者の班は連帯責任で200追加。
榊が案じたとおり、身体能力に劣る水城が足を引っ張る。
勇作は水城を庇うが、ラストチャンスに賭ける榊には他人事ではない。
そう言いつつも、榊のロープ結索技術がおぼつかないことは勇作も見抜いた。
西村はチームワークを楯にたしなめるが、勇作は個々の技量増進をモットーとして突っぱねる。
勇作の大言壮語は本物、訓練項目の速度はことごとく西村の上を行く。
だが、勇作は西村の余裕を感じ取って手抜きと判断した。
慎重にノーミスで…だが勇作はビビリと判断する。
さすがに西村も激昂するが、慎重と迅速、どっちも正しいので平行線。
第3小隊は初日訓練最下位で10キロロードのペナルティを食らう。
水城をあげつらう榊の抗命でさらに5キロ追加。
第3小隊は烏合の衆だった。
特別救助隊――レスキュー隊は競争率6倍の狭き門だ。
その上を行く救助機動部隊――ハイパーレスキューへの道は果てしなく遠い。
勇作は西村を小隊長とする第3小隊に配属された。
さらに杉並署の榊と大森署の木村、そして水城の5人編成。
中越地震からの救助者が西村だとは勇作は知らなかったが、榊は知って挑発する。
現実には就業制限に引っかかって実現しない女性レスキューを目指す水城も目を引く。
木村もグランド集合の号令と同時に遅刻で飛び込み、やたらと個性的な第3小隊が目立つ。
大野の訓示から研修開始。
腕立て200・腹筋500、脱落者の班は連帯責任で200追加。
榊が案じたとおり、身体能力に劣る水城が足を引っ張る。
勇作は水城を庇うが、ラストチャンスに賭ける榊には他人事ではない。
そう言いつつも、榊のロープ結索技術がおぼつかないことは勇作も見抜いた。
西村はチームワークを楯にたしなめるが、勇作は個々の技量増進をモットーとして突っぱねる。
勇作の大言壮語は本物、訓練項目の速度はことごとく西村の上を行く。
だが、勇作は西村の余裕を感じ取って手抜きと判断した。
慎重にノーミスで…だが勇作はビビリと判断する。
さすがに西村も激昂するが、慎重と迅速、どっちも正しいので平行線。
第3小隊は初日訓練最下位で10キロロードのペナルティを食らう。
水城をあげつらう榊の抗命でさらに5キロ追加。
第3小隊は烏合の衆だった。
翌日の研修所は早速お通夜。
ロープブリッジに失敗し、とことん罵倒された第1小隊の研修生が脱落した。
大野はさらに第1小隊全員の解散を命じる。
食い下がる第1小隊を一顧だにせず、大野は退出する。
水城の脱落を危惧し始めた榊に、水城自身が突っかかる。
加えて、三枝広報官が水城の女性レスキュー1号就任を見越して取材を始めた。
第3小隊に逃げ場はなくなった。
案の定、水城は訓練梯子を取り落とす。
西村の助力を振り切り、勇作は水城に押し付ける。
弱点をフォローすべきと考える西村と克服すべきと考える勇作の平行線は続く。
個人技にこだわる勇作の独走は、西村だけでなく榊も敵に回す。
限界に挑まない奴に、レスキューを目指す資格はないと勇作は思うが、揺らぎ始める。
勇作は帰宅時に派出所を訪ね、長峰のことを思い出す。
ジムまで追っていくと、長峰は上機嫌で出迎えた。
2人はプールに水城がいることに気づいた。
ノンブレスで50mプールを1往復以上…勇作は水城の秘めた特性に驚愕する。
翌日掲示された広報誌は、水城をトップで取り上げた。
そこそこ盛り上がる第3小隊だが、第2小隊の望月が水を指す。
しょせん水城は広告塔、たとえ合格してもレスキュー招聘はない。
研修生の偽らざる評価はそんなもんだ。
第3小隊を嘲笑う望月に勇作が殴りかかり、望月も応戦する。
教官連に制止され、勇作と望月は原因を問われる。
望月が言いよどむ間に、勇作は肩が触れた因縁と吠える。
連帯責任の10キロ走、水城はグランドを飛び出す。
脱落…と思いきや、水城は広報室に乗り込む。
都合よく利用されてたまるか…三枝の目前で水城は自分の写真を引き裂く。
その足でジムに向かった水城は、過度の潜水で沈んでいた。
救出現場に居合わせた長峰は勇作を呼び出す。
焼肉中だった第3小隊の面々とともにジムに向かった。
回復した水城は弱音を吐く。
勇作はようやく本音を見せる。
消防士が命張って他人を助けるのは、助けを信じて待っている人のためだ。
男も女も関係なし、ならば自分を鍛えて応えるのが消防士だ。
翌朝、早出して黙々と走りこむ水城を第3小隊は見た。
この日は水難救助訓練。
逸る榊を制し、勇作は水城を推す。
対抗するのはあの望月、鼻を明かす絶好のチャンスだ。
1分前後の潜水作業、水城は勝負を制した。
榊は見る目を変え、水城は勇作に感謝する。
ロープブリッジに失敗し、とことん罵倒された第1小隊の研修生が脱落した。
大野はさらに第1小隊全員の解散を命じる。
食い下がる第1小隊を一顧だにせず、大野は退出する。
水城の脱落を危惧し始めた榊に、水城自身が突っかかる。
加えて、三枝広報官が水城の女性レスキュー1号就任を見越して取材を始めた。
第3小隊に逃げ場はなくなった。
案の定、水城は訓練梯子を取り落とす。
西村の助力を振り切り、勇作は水城に押し付ける。
弱点をフォローすべきと考える西村と克服すべきと考える勇作の平行線は続く。
個人技にこだわる勇作の独走は、西村だけでなく榊も敵に回す。
限界に挑まない奴に、レスキューを目指す資格はないと勇作は思うが、揺らぎ始める。
勇作は帰宅時に派出所を訪ね、長峰のことを思い出す。
ジムまで追っていくと、長峰は上機嫌で出迎えた。
2人はプールに水城がいることに気づいた。
ノンブレスで50mプールを1往復以上…勇作は水城の秘めた特性に驚愕する。
翌日掲示された広報誌は、水城をトップで取り上げた。
そこそこ盛り上がる第3小隊だが、第2小隊の望月が水を指す。
しょせん水城は広告塔、たとえ合格してもレスキュー招聘はない。
研修生の偽らざる評価はそんなもんだ。
第3小隊を嘲笑う望月に勇作が殴りかかり、望月も応戦する。
教官連に制止され、勇作と望月は原因を問われる。
望月が言いよどむ間に、勇作は肩が触れた因縁と吠える。
連帯責任の10キロ走、水城はグランドを飛び出す。
脱落…と思いきや、水城は広報室に乗り込む。
都合よく利用されてたまるか…三枝の目前で水城は自分の写真を引き裂く。
その足でジムに向かった水城は、過度の潜水で沈んでいた。
救出現場に居合わせた長峰は勇作を呼び出す。
焼肉中だった第3小隊の面々とともにジムに向かった。
回復した水城は弱音を吐く。
勇作はようやく本音を見せる。
消防士が命張って他人を助けるのは、助けを信じて待っている人のためだ。
男も女も関係なし、ならば自分を鍛えて応えるのが消防士だ。
翌朝、早出して黙々と走りこむ水城を第3小隊は見た。
この日は水難救助訓練。
逸る榊を制し、勇作は水城を推す。
対抗するのはあの望月、鼻を明かす絶好のチャンスだ。
1分前後の潜水作業、水城は勝負を制した。
榊は見る目を変え、水城は勇作に感謝する。
沢木の挙式に勇作も参列する。
すでに奥さんは身籠もっているという。
沢木は将来を考えてレスキューを断念する道を選んだ。
沢木は勇作に長峰と将来を話すことを勧める。
勇作は切り出してみた。
勇作のような敢闘精神を持つ者にレスキューがふさわしいことは、長峰も理解している。
しかし、勇作に万一のことがあると思えば、長峰は躊躇する。
そんな葛藤の場を見つめていたのは、あの三馬鹿だった。
三馬鹿は沈み込んだ勇作と長峰の仲を取り持とうとちょっかいを出す。
篤の姉が参加している劇団のペアチケットを渡した。
それとこれとは関係なく、研修所では大野の素性が噂になっていた。
歴戦のハイパーで、阪神にも真っ先に派遣された…
バックドラフト直後、飛び込もうとする勇作を取り押さえて父を見殺しにしたハイパーが奴だ。
確信した勇作は大野のもとに乗り込む。
形見のメットの紋章を叩きつけると、大野は暗に認めた。
大野が救出を躊躇したのは恐怖ではないかと勇作は吠える。
大野は無言で去った。
当日の訓練は、篠原指令補を招いて火災対応訓練を実施する。
先陣の第2小隊は、火炎に巻かれて統制を完全に失った。全員焼死判定。
第3小隊の順だが、勇作は大野への憎悪に気を取られる。
篠原に罵倒されて現場に突入。
先陣を切る勇作は早速要救助者を発見するが、搬出指示を無視して奥に突入する。
西村は暴走する勇作を追って自重させるが、勇作はさらに要救助者を発見する。
西村に協力を求めるが、ここにきて西村は中越の恐怖を思い出す。
発狂した西村は勇作の制止を聞かず無我夢中でドアを開き、バックドラフトを発生させた。
訓練中止後の査問で、勇作は西村の失態も被ろうと虚偽報告する。
大野に無謀な検索を指摘された勇作は、大野を挑発しつつ慢心を露わにする。
レスキューに英雄は要らない、プロだけだ、と篠原は諭す。
命を粗末にする勇作に、大野は退去を命じる。
ここまでだ…勇作は第3小隊に無言で去り、ひとり悔しがる。
そんな研修所にハイパーの篠原弟と宮内が訪れる。
篠原弟は怯える西村に向かい、仲間との信頼を持って克服を促す。
篠原兄は勇作に付き合い、命の重大さを伝える。
あの時、勇作の父は死を覚悟して飛び込んだはずがない、生還を誓って飛び込んだはずだ。
それでも天涯孤独を楯に殉職を覚悟する勇作を篠原は叱り飛ばす。
お前を待っているのは、家族だけじゃない。
すでに奥さんは身籠もっているという。
沢木は将来を考えてレスキューを断念する道を選んだ。
沢木は勇作に長峰と将来を話すことを勧める。
勇作は切り出してみた。
勇作のような敢闘精神を持つ者にレスキューがふさわしいことは、長峰も理解している。
しかし、勇作に万一のことがあると思えば、長峰は躊躇する。
そんな葛藤の場を見つめていたのは、あの三馬鹿だった。
三馬鹿は沈み込んだ勇作と長峰の仲を取り持とうとちょっかいを出す。
篤の姉が参加している劇団のペアチケットを渡した。
それとこれとは関係なく、研修所では大野の素性が噂になっていた。
歴戦のハイパーで、阪神にも真っ先に派遣された…
バックドラフト直後、飛び込もうとする勇作を取り押さえて父を見殺しにしたハイパーが奴だ。
確信した勇作は大野のもとに乗り込む。
形見のメットの紋章を叩きつけると、大野は暗に認めた。
大野が救出を躊躇したのは恐怖ではないかと勇作は吠える。
大野は無言で去った。
当日の訓練は、篠原指令補を招いて火災対応訓練を実施する。
先陣の第2小隊は、火炎に巻かれて統制を完全に失った。全員焼死判定。
第3小隊の順だが、勇作は大野への憎悪に気を取られる。
篠原に罵倒されて現場に突入。
先陣を切る勇作は早速要救助者を発見するが、搬出指示を無視して奥に突入する。
西村は暴走する勇作を追って自重させるが、勇作はさらに要救助者を発見する。
西村に協力を求めるが、ここにきて西村は中越の恐怖を思い出す。
発狂した西村は勇作の制止を聞かず無我夢中でドアを開き、バックドラフトを発生させた。
訓練中止後の査問で、勇作は西村の失態も被ろうと虚偽報告する。
大野に無謀な検索を指摘された勇作は、大野を挑発しつつ慢心を露わにする。
レスキューに英雄は要らない、プロだけだ、と篠原は諭す。
命を粗末にする勇作に、大野は退去を命じる。
ここまでだ…勇作は第3小隊に無言で去り、ひとり悔しがる。
そんな研修所にハイパーの篠原弟と宮内が訪れる。
篠原弟は怯える西村に向かい、仲間との信頼を持って克服を促す。
篠原兄は勇作に付き合い、命の重大さを伝える。
あの時、勇作の父は死を覚悟して飛び込んだはずがない、生還を誓って飛び込んだはずだ。
それでも天涯孤独を楯に殉職を覚悟する勇作を篠原は叱り飛ばす。
お前を待っているのは、家族だけじゃない。
勇作が強制離脱した後も、第3小隊の訓練は続いている。
勇作は、最も欠落していると指摘されていたチームプレーの重大さを痛感していた。
これまで考えたこともなかったわが身の生命についてもだ。
悶々と反芻する勇作のあずかり知らぬところで、袖摺り合う仲の人物が異変に気づいた。
科学的根拠は実証されていないが、勇作の背後で空を見上げた海野は地震雲を目撃する。
海野は気象庁に通報したが、嘲笑で切られた。
だが、無感地震が2~3日中に増えているのは事実であった。
そんなこととは露知らず、三馬鹿は公演会場に来ていた。
勇作と長峰は取り持てても、自分達の恋は成就できなかったようで…。
むっさい三馬鹿だけでホールに向かう。
一方の勇作は、さんざん迷って長峰に電話する。
留守電サービス…長峰はあえて取らず、勇作はメッセージを残さなかった。
悶々としているところに縦揺れが来た。
ホールが騒然としているところに本震が来た。
ロッカーが倒れ、ホールは停電する。
殺到した観客に篤は押し倒された。
楽屋にむき出しの配電盤がショートし、ウィッグ経由で衣装に着火した。
信号も倒壊する揺れが収まり、勇作はホールに向かう。
勇作は二馬鹿に出くわしたが、ここまで篤が脱落したことに気づいていなかった。
勇作は2人を退避させて火災を通報する。
その一方、勇作は雑貨屋に駆け込み、救命に使えそうな小物を漁る。
そしてホールへ駆け込む。
煙の充満したフロアに這い、着火した調度を払いのけながら篤を呼ぶ。
返事はすぐ返ってきた。
篤は足を痛めていた。
勇作は篤を背負う。
しかし、崩落の衝撃に翻弄される。
外では沢木達が現着して消火救出が始まっていた。
後払い証代わりに雑貨屋へ預けた職員証から、勇作の所在が判明する。
現場は7階と分かっていても、高輪署港南小隊の装備では7階に到達するのが精一杯。
レスキューを要請するが、地震被害は都内各地で同時発生し、レスキューは出払っている。
大野は研修生の出場を志願するが、まだ無資格の研修生の投入は許可できなかった。
やり取りを盗み聞きした西村は悔しがる。
水城が真っ先に装備に取り付いた。
西村と榊も続き、処分を恐れる木村は困惑する。
生き残りにこだわってきた榊だが、救助を待つものを見捨てられない。
ならば木村も吹っ切れる。
続こうとする他の小隊を制し、車両に到達する直前に大野が現れた。
刺客剥奪どころか免職ものの暴動だ。
第3小隊の覚悟は揺るがない。
大野は自ら指揮を執ることにする。
第3小隊無断出場!
一方の火事場…
篤にボンベを吸わせ、勇作は瓦礫を払いのけて退路を切り開く。
瓦礫は膨大、完全に炎に囲まれた。
崩落の中、勇作は子供なら通り抜けられる隙間を発見した。
勇作を案じつつも怖気づく篤を鼓舞し、勇作は脱出を促す。
第3小隊現着。
篤が潜り抜けたところを見届けると、勇作は火中に取り残される。
両手いっぱいに掴んできた酸素ボンベも、篤のために使い切っていた。
余震に翻弄されながらも、第3小隊は7階に到達する。
篤を確保、勇作の情報が少し入手できた。
大野は見取図を参照してダクトの存在を伝える。
西村と榊でダクト越しの救出を命じる。
水城はダクトの狭さを配慮して交代を志願するが、西村は固辞する。
火事場では酸欠の兆候が現れていた。
ダクトに飛び込んだはいいものの、西村は恐怖心がフラッシュバックする。
さらにダクトを火炎がすり抜けた。
西村から榊に返信がない。
勇作は朦朧としつつ両親を呼ぶ。
その手に西村が到達した。
ボンベを受けて、勇作は酸欠からは生還した。
しかし退路は見出せない。
見取図によると、瓦礫を乗り越えれば窓があるはず。
しかし、瓦礫は高く、火勢は強い。
把握した勇作は、瓦礫の向こうにボンベを投げ込む。
理解した西村も投げ込む。
炙られた2本の酸素ボンベは、外壁を吹っ飛ばす。
現場の2人以外にはバックドラフトにしか見えない…長峰は呆然と泣きじゃくる。
真相を知る2人は、開口部に梯子車を要請する。
勇作は長峰の笑顔に続き、大野の微笑を確かに見た。
降り立った勇作は、改めて第3小隊とオレンジを着たいと願う。
勇作は大野に歩み寄る。
大野はただ勇作を抱き締め、鎮火支援に去っていく。
しばし休息し、勇作は防火服を着込んで現場に踏み出す。
勇作は、最も欠落していると指摘されていたチームプレーの重大さを痛感していた。
これまで考えたこともなかったわが身の生命についてもだ。
悶々と反芻する勇作のあずかり知らぬところで、袖摺り合う仲の人物が異変に気づいた。
科学的根拠は実証されていないが、勇作の背後で空を見上げた海野は地震雲を目撃する。
海野は気象庁に通報したが、嘲笑で切られた。
だが、無感地震が2~3日中に増えているのは事実であった。
そんなこととは露知らず、三馬鹿は公演会場に来ていた。
勇作と長峰は取り持てても、自分達の恋は成就できなかったようで…。
むっさい三馬鹿だけでホールに向かう。
一方の勇作は、さんざん迷って長峰に電話する。
留守電サービス…長峰はあえて取らず、勇作はメッセージを残さなかった。
悶々としているところに縦揺れが来た。
ホールが騒然としているところに本震が来た。
ロッカーが倒れ、ホールは停電する。
殺到した観客に篤は押し倒された。
楽屋にむき出しの配電盤がショートし、ウィッグ経由で衣装に着火した。
信号も倒壊する揺れが収まり、勇作はホールに向かう。
勇作は二馬鹿に出くわしたが、ここまで篤が脱落したことに気づいていなかった。
勇作は2人を退避させて火災を通報する。
その一方、勇作は雑貨屋に駆け込み、救命に使えそうな小物を漁る。
そしてホールへ駆け込む。
煙の充満したフロアに這い、着火した調度を払いのけながら篤を呼ぶ。
返事はすぐ返ってきた。
篤は足を痛めていた。
勇作は篤を背負う。
しかし、崩落の衝撃に翻弄される。
外では沢木達が現着して消火救出が始まっていた。
後払い証代わりに雑貨屋へ預けた職員証から、勇作の所在が判明する。
現場は7階と分かっていても、高輪署港南小隊の装備では7階に到達するのが精一杯。
レスキューを要請するが、地震被害は都内各地で同時発生し、レスキューは出払っている。
大野は研修生の出場を志願するが、まだ無資格の研修生の投入は許可できなかった。
やり取りを盗み聞きした西村は悔しがる。
水城が真っ先に装備に取り付いた。
西村と榊も続き、処分を恐れる木村は困惑する。
生き残りにこだわってきた榊だが、救助を待つものを見捨てられない。
ならば木村も吹っ切れる。
続こうとする他の小隊を制し、車両に到達する直前に大野が現れた。
刺客剥奪どころか免職ものの暴動だ。
第3小隊の覚悟は揺るがない。
大野は自ら指揮を執ることにする。
第3小隊無断出場!
一方の火事場…
篤にボンベを吸わせ、勇作は瓦礫を払いのけて退路を切り開く。
瓦礫は膨大、完全に炎に囲まれた。
崩落の中、勇作は子供なら通り抜けられる隙間を発見した。
勇作を案じつつも怖気づく篤を鼓舞し、勇作は脱出を促す。
第3小隊現着。
篤が潜り抜けたところを見届けると、勇作は火中に取り残される。
両手いっぱいに掴んできた酸素ボンベも、篤のために使い切っていた。
余震に翻弄されながらも、第3小隊は7階に到達する。
篤を確保、勇作の情報が少し入手できた。
大野は見取図を参照してダクトの存在を伝える。
西村と榊でダクト越しの救出を命じる。
水城はダクトの狭さを配慮して交代を志願するが、西村は固辞する。
火事場では酸欠の兆候が現れていた。
ダクトに飛び込んだはいいものの、西村は恐怖心がフラッシュバックする。
さらにダクトを火炎がすり抜けた。
西村から榊に返信がない。
勇作は朦朧としつつ両親を呼ぶ。
その手に西村が到達した。
ボンベを受けて、勇作は酸欠からは生還した。
しかし退路は見出せない。
見取図によると、瓦礫を乗り越えれば窓があるはず。
しかし、瓦礫は高く、火勢は強い。
把握した勇作は、瓦礫の向こうにボンベを投げ込む。
理解した西村も投げ込む。
炙られた2本の酸素ボンベは、外壁を吹っ飛ばす。
現場の2人以外にはバックドラフトにしか見えない…長峰は呆然と泣きじゃくる。
真相を知る2人は、開口部に梯子車を要請する。
勇作は長峰の笑顔に続き、大野の微笑を確かに見た。
降り立った勇作は、改めて第3小隊とオレンジを着たいと願う。
勇作は大野に歩み寄る。
大野はただ勇作を抱き締め、鎮火支援に去っていく。
しばし休息し、勇作は防火服を着込んで現場に踏み出す。
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